用賀法律事務所 事務局通信

2012.09.03

【講演】出版者の権利と、出版契約、配信契約

■日時 平成24年9月28日(金) 午後6時~午後8時30分
■会場 岩波セミナールーム
(岩波ブックセンター裏3F、神田神保町交差点 徒歩2分)
■会費 7,000円
■企画 出版研究センター
■主催 出版ビジネススクール事務局
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町2-11
TEL(03)3234-7623
/ FAX(03)3238-9420
出版界が四半世紀以上要望してきた著作隣接権としての「出版者の権利」獲得が、今最も実現に近い段階に来ています。その「出版者の権利」とは何かを理解することが何よりも求められています。

デジタル・ネットワーク社会の発展により、文字や図画の著作物を事実上独占的に扱ってきた出版物は、その独占的な地位を失いました。しかし、新たに立ち上がりつつある電子書籍市場において、出版物はコンテンツとして流通の基本的な単位となっています。つまり、デジタルの世界においても、紙の世界と同様に、著作物を編集し出版物として流通させるという構造が存在しているのです。

このことは、出版者の果たすべき役割が、デジタルの世界においても紙の世界と同様に、重要であることを意味します。「出版者の権利」は、この出版者の役割の一部を括りだし、それに法的な保護を与えるものなのです。

出版者が著作者とどのような出版契約を締結していくことが望ましいのか、という問題はこれまでも、そしてこれからも重要な問題であり続けますし、電子書籍の配信契約は、次々と提案される新しいビジネスモデルを反映するものであり、出版者はこれからも絶えず新しい提案への対応を強いられることになります。そこで重要な姿勢は、「出版者の権利」をキーとして出版者の立ち位置を確保することなのです。

本講座では、「出版者の権利」の見通しや解説にとどまらず、それが出版契約や配信契約とどのようにリンクするものなのか、出版者は実務においてどのように対応していけばよいのか、出版デジタル機構をどのように利用していくべきなのか、といった事項について具体的に説明していきます。